実験で学ぶ非接触給電

トランスやコイル等の巻線類の原理は,古くから知られておりますが,非接触電力給電も同一な原理で理解できます。まず概要を理解し、より遠くまで高効率に伝送する理論を学ぶ足がかりとしていただければと思います。

非接触電力給電は(ワイヤレス給電とも言われる。)、従来より、電動歯ブラシ等に使用されていましたが、最近では、携帯電話、携帯音楽プレーヤなどの携帯機器などへの応用も期待されるようになってきました。業界では、Qi規格等標準化も進みつつあり、平面上のどこでも充電できる(Free Position)システムも発表されています。
工場などでは、可動部分を介しての電力供給と同時にデータ伝送をするシステムも実現されています。また、電気自動車の充電をワイヤレス化することにより、停車時自動的に充電を行い搭載電池を小型化する等の利便性の向上も期待されています。
非接触電力給電には、いろいろな方法がありますが、ここでは、最も研究の進んでいる電磁誘導を利用する方式を取上げます。

非接触電力給電の概要

非接触電力給電には、代表的な方式として、電磁誘導型、電波受信型、共鳴型があり、共鳴型には、磁気方式、と電界方式があります。
本項では、応用と各方式について、簡単に説明し、今回、実験対象となっていない電界誘導方式について、原理を説明します。

非接触電力給電のための電磁気学

電磁気学は,電磁的現象を取り扱う学問ですが,現在では,自然界で発生するほとんどすべての現象を電磁的現象として説明できます.
ここでは,電磁誘導を中心とした非接触電力給電の原理に関係する部分だけを説明します.
電磁誘導型は、トランスの1次コイルと2次コイルを離して,電力を供給することと同一です。このため、トランスを理解することにより容易に原理を理解できます。
また、共鳴型を理解するための共振、インピーダンス整合、コイルのインダクタンス、磁界等についても説明します。

電磁型非接触電力給電の実験

Eコアーを用いたコイルを制作し、高周波電源からの電力により、受電コイルに電力が伝わることを受電側に接続されたLEDの点灯により確認します。
同時に、コイルの巻数による伝送距離の変化等も確認します。

電磁型非接触電力給電の実験

電磁型非接触電力給電の実験から、より遠くに電力を伝送する方法を考察し、実験により確認します。
より遠くに電力を伝送するため空芯コイルを用いる方法について実験により確認します。